フィンランドの幼児教育・保育【第三回 フィンランドの一般的な保育所の一日と保育士の勤務形態】






















フィンランドの保育所では異年齢クラスが主流で、3歳未満児クラスと3歳児~5歳児の二つに分かれていることが多い。
日本の年長児にあたるクラスは就学前クラス(esikoulu)と言って、小学0年生のような感じである。就学前クラスは小学校の校舎に位置していることが多い。
一般的な保育所では、1クラスの中に子どもが20人、保育士が3人いる。


フィンランドの一般的な保育所の一日

6時半    開園
7時半~8時 登園ピーク
8時     朝食。朝食の後は自由遊び
9時すぎ   朝の会、工作やゲーム等の設定保育
10時    外遊びに出かけて、昼食前まで遊ぶ。

11時半   昼食
12時~14時  午睡

14時        おやつ、自由遊びへと移行する。
15時~16時 お迎えが始まる。
17時    保育所が閉まる。

この中で、保育士たちはシフト制で働く。
7時間40分の労働時間が一般的。

保育士の休憩時間はわずか20分


フィンランドでも保育士は足りていなくて、給料も他の職種に比べると低い。 
保育所ではシフト制が一般的で、7時間40分労働のうち、20分間が休憩時間になる。例えば、8時に出勤すると、15時40分まで働く。
出勤しても、7時59分までは休憩室でゆっくりとコーヒーでも飲んでくつろいでいる。
保育士同士も、「あなたの仕事の時間が始まったら教えてちょうだい。」と、シフトの時間を守っている。もちろん仕事の時間が終われば、すぐに帰る。

休憩は20分間と短い。子どもが午睡をしている間に交代で休憩に行く。

こんな話を聞くと、いったい保育士たちはいつ保育準備をしているのか疑問に思うかもしれないが、保育士たちには保育準備のために週に5時間、時間が設けられている。
外遊びや午睡の時間を活用して活動内容を計画している。

保育所によっては、保育所全体の職員会議とは別に、学級内の職員会議がある。
そこである程度、予定を決めてだれが何を準備するか役割分担もおこなわれる。
その間は、他のクラスの先生がヘルパーとしてやって来る。年間行事は数えるほどなので、行事に追われることはそんなにない。

できることを、できる範囲で無理なくこなす。

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