フィンランドの保育所で実習【最終週】日本の実習との比較


6週間に続く実習がやっとこさ、終わった。
なんだかんだ、6週間って長いな。
私の場合、新しい環境に慣れるまで、いつも3ヶ月は必要とするから、6週間では、やはり馴染めない。
でも、いろいろ学んだ実習だった。
さて、私は日本で3週間の幼稚園実習、4週間の保育所実習を経験したことがある。
その実習とフィンランドの実習を比較してみる。
1.1年生の段階で、6週間も保育所で実習できる
はっきり言って、このフィンランドの1年間の学校生活で、
幼児教育らしい授業は、なかった。
でも、ここの学校は、幼稚園教諭の免許を取得できるということもあって、
多くの学生が、保育所を実習場所に選んでいる。
日本だと、1,2年で色々知識やらなんやら学んで、3年生で本実習だったけど。

2.記録の提出はない
日本での実習中、生徒はみなこの記録に苦しむ。
1日実習が終わって家に帰っても、「ああ、今から記録」というサイクル
その記録は、たしかA3用紙2枚分だった気がする。
毎日同じ活動もあるわけだから、なぜ、同じことを
書かなきゃいけないのか。
そして、次の日に担当教諭に提出
担当教諭が読み、副園長が読み、園長が読み、自分のもとに返って来る。
これ、読むほうも大変なんだよな。
このように、保育士、幼稚園教諭の仕事量を、学生のうちから染み込ませていく。
一方フィンランドでは、1週間ごとに、1つ学んだことを記録する。
6週間後に、6つの学びを集約して、学校に提出。
これ、簡潔でよかった。
ちんたら、だらだら、毎日記録書くより、1週間にまとめた方が絶対に効率がいいし、
記憶に残る。

3.実習生は、奴隷ではない
日本の実習では、実習生=そうじ、雑用、朝一番に行く・・・という、役回りは一般的。
フィンランドでは、実習生は、一人の職員として扱われる。
もちろん、責任面など、任される部分は少ないけれど、少なくとも、“実習生だから”という
雰囲気はない。朝、出勤したらコーヒーも普通に飲める。

4.実習担当者は、指導料を後から請求できる
どれくらいの額もらえるのかは知らないけど、保育所で自分を担当してくれた先生には、
のちのち、指導料が払われるらしい。
ちなみに、日本ではそういうシステムはないはず。

5.実習を通して、自分の目的と方法を確認する
学校側から、大まかな1年生の実習の目的という用紙をもらう。
その他に、生徒は自分で、目的を考える。それに対する方法も。
その目的、方法は、実習担当の先生と、実習初めに話したり、途中で話したり、
最後の振り返りでも活用される。
評価も、この目的をもとに、評価される。
その、目的があることで、実習受け入れ側も、私が何を望んで、実習しにきているのかが
よくわかるはず。
日本での実習は、目的うんぬんより、いかに実習を乗り切るか、というところに
焦点が当てられていた気がする。

という具合に、フィンランドの保育所での実習が終わった。

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