個人懇談に参加した。
お父さんがやってきた、続いてお母さんもやってきた。
先生と私4人で、個人懇談が始まった。
フィンランドの保育所では、こういう懇談の前に、ある発育表が使われる。
その名は、
Lapsikohtainen Varhaiskasvatussuunnitelma
という、恐ろしいほど名前が長いのだけれど、
訳すと、「子どもの観点からの幼児教育プラン」というところ
私の実習しているところでは、
年度終わりに1度この懇談があるそう。
でも、他の保育所では年度初めと、終わりにやっている保育所もあった。
さて、この発育表およそ5ページにわたっており、
6つの項目からなりたっている。
まず、親が記入し、それから教師が記入するのが一般的だそう
1. Omatoimisuus ja Päivittäistoiminnot
自己活動と日常活動
例) 一人で着脱衣ができる、排泄が自立している、どれくらい睡眠を取っているか
他にも、色々な性格を表す形容詞に複数選択で答える等
これ以降の質問は、「できる」「練習中」「まだ」の3つの中から一つ選ぶ
2. Liikkuminen ja Kädentaidot
運動と手の能力
例)歩く、跳ぶ、はさみで切る、絵を描く
3. Kielelliset valmiudet
言語能力
例)話を理解する、できごとを話す、簡単な指示に従う
4. Työskentelytaidot
活動能力
例)人の話を聞き続けることができる、物事に集中できる、様々なことに喜んで取り組む
5. Vuorovaikutustaidot
相互作用能力
例)順番を待つことができる、友達と遊ぶ、友達を助ける、一般的なルールに従う
なので、ここでの相互作用とは「人とかかわる力」や「集団の中で生きる力」
を指している質問が多い。
6. Leikkitaidot
遊びの能力
例)一人で遊べる、グループで遊べる、組み立て遊びができる、長い時間遊べる
7. Myönteinen minäkuva
自己肯定
例)成功を嬉しがる、失敗したあとも挑戦しようとする
この発育表のいいところ
・ 記入欄に、保護者欄と教師欄がある
家と保育所での姿の同じところ、違うところがよく分かる
・ 目で見てよくわかる
子どもと毎日かかわっていても、いざこういう発育表に照らして見ると、
子どもの発達段階がわかる。
親からすると、「ああ、うちの子ども今こういう段階なのか」とか、
教師からすると 「この子の発達で、援助が必要なのは言語の分野か」と、
それぞれが具体的に捉えることができる
見落としていた部分にも気づきやすい
・ 保育所だと複数担任なので、一人で記入せず、他の先生と
相談しながら記入できる。
いろんな視点から子どもの発達を捉えられる
懇談ではまず、発育表を一緒に見ながら話をしたうえで、
先生は親に、「子どもの成長してほしいところってどこですか?」と聞いていた。
その親の希望をもとに、方法を考えていた。
例えば、目標が「もっと自分の気持ちを話してほしい」
だったら、方法には「もっと子どもに質問していく、聞いていく」 など。
なんだか説明が長くなったのだけど、まとめると
1.子どもの発達段階を親とともに確認し合う
2.それに基づいて、目標や方法を話し合う
っていうのが、とても分かりやすいと思った
日本の幼稚園・保育所でもこういう発育表を利用した懇談会ってあるのかな。
入園前に親が記入、教師が個人的に記入っていうのはあるけど、
同じ用紙にそれぞれが記入っていうのは、どうなんだろう。あるのかな。
ちなみに、懇談にやってきたお父さん、たまに発言するだけだったけど、
保護者が同時に先生と話ができるっていうのは、
お母さんがあとから、お父さんに懇談の内容を話すっていうのより、
全く違うんだろうな。と思った
それにしても、お父さんどうやって仕事早退してきたのかな。
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